体内時計の嘘!?本当は24時間じゃない理由とサーカディアンリズムの衝撃的事実

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この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

実際には、地球の1日は24時間であるため、私たちの体内時計はこの24時間の周期に同期する必要があります。

時差の影響で体調を崩した経験のある方は、この時間のズレが身体にどう影響するかはたあかんすみかと思います。

睡眠オタクな作業療法士として、体内時計について次の5つのポイントをお伝えします。

自由生活リズム実験と24時間周期の変動

自由生活リズム実験は、外部の時間信号(ツァイトゲーバー)が一切ない環境で被験者が生活することで、純粋なサーカディアンリズムを観察する方法です。

窓のない部屋で睡眠覚醒を自分のリズムで行うと、約24.2時間の周期が記録されました。社会時計の1日24時間よりわずかに長い周期が、人間の生体リズムに独特の特性を与えています。

内因性リズムの重要性

体内時計は、外部の刺激がなくても周期的活動を続けます。

このリズムは視交叉上核(SCN)によって制御され、約24.2時間という微妙なズレが見られます。

この内因性のリズムは、長期的な健康や睡眠パターンに影響を与え、日常生活の規則正しいリズムを維持するために重要です。

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環境とリズムの調整

地球の1日は24時間であるため、体内時計のリズムを環境に同期させる必要があります。

このプロセスをエンタレインメントと呼びます。

光や食事タイミング、社会的リズムが主な外部時間信号として作用し、体内時計を24時間に調整します。

例えば、朝の日光が視神経を通じて視交叉上核に届くと、体内時計が調整され、メラトニン(天然の睡眠薬といわれるホルモン)の分泌が抑制されます。

メラトニンと体内時計の調整

メラトニンは、体内時計のリズムを調整するための重要なホルモンです。夜間にメラトニンが分泌され、眠気を誘発しますが、朝の光によってその分泌が抑制され、覚醒が促されます。

このホルモン分泌のサイクルが、私たちの睡眠リズムとバイオリズムを整える役割を果たしています。

ジェットラグとシフトワークの影響

ジェットラグやシフトワーク(夜勤)など、外部環境の24時間周期とズレが生じると、体内時計が再調整されるまでに時間がかかり、睡眠障害覚醒度の低下が引き起こされます。

これにより、長期影響として身体機能や脳内活動に悪影響が及ぶこともあります。

まとめ

人間のサーカディアンリズムは、約24.2時間の内因性リズムを持ちますが、地球の1日が24時間であるため、外部時間信号(ツァイトゲーバー)によって調整されます。

特に、メラトニンの分泌は重要であり、光や食事、社会的な活動が体内時計を調整します。自由生活リズム実験で観察されたように、わずかな周期のズレは、私たちが日常生活の中で感じる時間感覚に影響を与えます

現代社会では、ジェットラグシフトワークの影響で、体内時計が乱れることが多く、それを適切に調整することが健康において重要です。

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