20代の隠れ疲労が危険信号?原因と科学が証明する対策法とは

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この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

隠れ疲労とは?20代の疲労の正体

「隠れ疲労」とは、日常生活で蓄積される自覚しにくい疲労のことです。

20代は体力がある反面、デジタルデバイスの多用や多忙な生活で、隠れ疲労が蓄積しやすい年代です。

  1. 朝起きてもスッキリしない
  2. 肩こりや腰痛が慢性化
  3. 日中の集中力低下

研究によると、この状態が続くと慢性疲労症候群メンタルヘルスの低下につながる可能性があります。

若いからといって、ほっておくと塵積で一線を越えると、大きな問題にもなりかねないです。

私が最近寝具屋さんとお話しをすると、20代の方がオーダーメイド寝具を購入する割合が増えたと聞いております。

この記事が将来の損やリスクを回避し、パフォーマンスの高い日々が送れる20代が増えるきっかけになれば幸いです。

科学が明かす隠れ疲労の原因

デジタルデバイスの長時間使用

スマホやPCのブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します(Chang et al., 2015)。

SNSは特に睡眠の質を低下させます。

中でも「目が疲れやすい」という方は要注意ですね。

最近は小学校で授業をしていると、小学生がこのような症状に当てはまると感じています。

ストレスと交感神経の優位化

過剰なストレスが交感神経を刺激し、深い睡眠が妨げられます(Goldstein & Walker, 2014)。

不適切な寝具

マットレスや枕が体型や寝姿勢に合わないと、体に余分な負担が毎晩何時間もかかります(Kawasaki et al., 2010)。

「どこでも寝れるからいい」とは限らない!

今のうちに「自分に合った睡眠の質」を追求しましょう。

どこでも眠れるかもしれないけど、それって質は・・と言えるような方が増えると情報発信者として嬉しいです!

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睡眠環境が隠れ疲労に与える影響

適切な睡眠環境は、隠れ疲労の解消に欠かせません。

以下の要素が重要です。

  1. 体圧分散: 寝具が体を均等にサポートすることで筋肉の緊張を緩和します。
  2. 寝返りのサポート: 寝返りがしやすい硬さの寝具は、血流を改善し、負担を軽減します。
  3. 自分の好み:自分好みの素材は気持ちよさとなり、睡眠を快適化します。

研究結果: 適切な睡眠環境が整った場合、深い眠り(ノンレム睡眠)の割合が20%以上増加することが報告されています(Okamoto et al., 2012)。

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隠れ疲労を撃退する理想のマットレス選び

  1. 体型に合った硬さの選択: 中程度の硬さが理想。
  2. 個々の寝姿勢に対応: 仰向け、横向き、うつ伏せなどに合わせたサポートが必要。
  3. オーダーメイドの可能性: 個々の体型に最適化されたマットレスが最善。

20代から始める体への賢い投資

20代は、隠れ疲労に気づきにくい年代ですが、パフォーマンスの高い時間が増えることで他者より優位になり、将来の健康やキャリア、生活の質にきっと大きな影響を及ぼすでしょう!

  • 予防医学の観点: 質の高い睡眠環境を整えることで、慢性疲労や腰痛のリスクを軽減できます。
  • 成長ホルモン分泌の促進: 睡眠中に分泌される成長ホルモンは、筋肉の修復や免疫機能向上に寄与します。
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隠れ疲労セルフチェックリスト

以下の質問に1つでも当てはまる場合、寝具の見直しを検討しましょう。

  1. 朝起きても肩や腰が痛む
  2. 夜中に何度も目が覚める
  3. 日中、集中力が続かない
  4. 寝具を適当に選んでいる
  5. マットレスを5年以上買い替えていない

まとめ:隠れ疲労解消の第一歩

隠れ疲労は、自覚しにくい一方で、放置すると健康や生活の質に大きな影響を与えます。

流行りや広告に惑わされた寝具ではなく、自分の体格に合った寝具選びや、寝室環境を最適化することで疲労回復だけでなく、日中のパフォーマンスや将来の健康も向上します。

まずは、セルフチェックから始め、パーソナライズ化された睡眠改善策を取り入れてみてください。

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参考文献

  • Chang, A. M., et al. (2015). Evening use of light-emitting eReaders negatively affects sleep, circadian timing, and next-morning alertness. PNAS.
  • Goldstein, A. N., & Walker, M. P. (2014). The role of sleep in emotional brain function. Annual Review of Clinical Psychology.
  • Kawasaki, Y., et al. (2010). The relationship between sleep posture and subjective assessment of sleep quality. Journal of Physiological Anthropology.
  • Okamoto, N., et al. (2012). Effects of mattress firmness on sleep quality and spinal alignment. Sleep and Biological Rhythms.
  • Migliorini, R., et al. (2013). Early predictors of chronic fatigue and pain syndromes in young adults. Journal of Psychosomatic Research.
  • Van Cauter, E., et al. (2000). Growth hormone and sleep. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism.
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