この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

日常に潜む「無意識の食いしばり」

「朝起きたら顎がだるい」

「ふとした時に奥歯に力が入っている」

「頭痛や肩こりが慢性的でマッサージが効かない」

Totonoe-整-に来られる30代女性の中で、これらの訴えがある方の多くが共通していたのが「無意識の食いしばり」でした。

この食いしばり、ただのクセではありません。

放っておくと“全身の不調”に繋がります。

なぜ食いしばる?原因を徹底解説

① ストレスと交感神経優位の状態

日々のプレッシャー、子育て、人間関係…。

ストレスが多いと自律神経のうち交感神経が常に優位になり、身体が「闘うか逃げるか」の緊張モードに。

このとき筋肉は自然と収縮し、咬筋(こうきん)や側頭筋に力が入ります。

🧠豆知識:原始時代、噛みしめは“危険から身を守る”ための反射行動だった!

② 姿勢の崩れ(猫背・巻き肩・ストレートネック)

デスクワークやスマホ操作で前傾姿勢が習慣化すると、頭の重みを首や顎の筋肉で支えることになります。

その結果、首や顎に無意識の付加がかかり、常時緊張状態に。

🪑豆知識:「頭の重さは約5kg」前傾姿勢ではその数倍の負荷が首にかかる!

③ 歯列や咬み合わせの問題

親知らずや歯並びの悪さ、詰め物の高さの違和感など、噛み合わせの異常があると、それを“補おう”として力が入りやすくなります。

④ 呼吸が浅い(口呼吸)

鼻ではなく口呼吸が習慣になっていると、顎の安定性が失われやすくなり、無意識に噛み締めるクセが強くなります。

浅い呼吸は交感神経を高め、不眠や不安にもつながります。

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食いしばりが引き起こす4つの不調【体全体に影響が出ます】

①頭痛(特にこめかみや後頭部の痛み)

側頭筋の過緊張が原因で血流が悪化し、慢性的な頭痛が起きやすくなります。

片頭痛持ちの方は悪化することも。

②肩こり・首こり・背中の張り

咬筋の緊張は側頭部→首→肩→背中へと“筋膜”でつながっており、全身のこわばりに発展します。

🎓豆知識:「咬筋と肩甲挙筋は筋膜でつながっている」。顎のこりが肩まで影響するのはこのため!

③足のむくみ・冷え

噛み締めによって自律神経のバランスが乱れ、血流やリンパ循環が低下。

特に女性の下半身はむくみやすくなります。

④睡眠の質の低下

夜間の歯ぎしりや噛みしめは、浅い睡眠の原因に。熟睡感が得られず、朝からだるい・疲れが取れなといった状態になります。

引用:こども睡眠テキスト▶詳細

🔍セルフチェック|こんな人は噛みしめているかも?

  • 朝起きたら顎が重い・歯が浮いた感じがする
  • 集中時に奥歯に力が入っている
  • 肩や首のこりが慢性的
  • 頭痛が週に数回ある
  • 就寝中に歯ぎしりを指摘された
  • 舌の横に歯型がついている
  • 下半身がむくみやすい・冷えやすい

3つ以上当てはまるなら、要注意です。

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🧘‍♀️睡眠オタOTが教える!自宅でできる3つのセルフケア

① 咬筋リリース(指圧)

方法

  1. 両手の人差し指と中指で頬骨の下(奥歯の上あたり)を押さえる
  2. 軽く円を描くようにマッサージ(左右30秒ずつ)

💡ポイント:痛気持ちいいくらいの強さで。硬ければ硬いほど噛みしめ癖がある証拠!

② 顎をゆるめる「母音ストレッチ」

方法

  1. 「あ・い・う・え・お」を大きくゆっくり発音する
  2. 顎・口元・頬の筋肉を意識しながら行う(5セット)

③ 寝る前の鼻呼吸トレーニング

方法

  1. 仰向けで寝て、鼻から4秒吸って口から8秒吐く
  2. これを5分間ゆっくり続ける(寝る前のルーティンに)

💤豆知識:「深い呼吸は副交感神経を優位にし、噛み締めを防ぐ」

整体の様子

✅整体に行くべき人の特徴【食いしばり・全身不調タイプ】

朝から疲れている・熟睡感がない人

→ 睡眠中の「歯ぎしり」や「食いしばり」により、筋肉が常に緊張状態。整体で筋緊張の解放自律神経の安定化が必要です。

肩こり・頭痛が慢性的でマッサージや薬が効かない人

→ 咬筋・側頭筋など「顔・顎まわり」の筋肉や姿勢が原因。顎〜体幹までの全体的な筋膜連鎖へのアプローチが重要。

姿勢が悪く、無意識に力が入っている人(猫背・巻き肩)

→ 頭部前方位による咬筋の過活動タイプ。整体でアライメント調整と姿勢改善を行うことで、根本解決に。

足のむくみや冷え、女性特有の不調が気になる人

→ 自律神経とリンパの流れが乱れ、全身の循環が悪化している可能性大。整体で血流・呼吸の改善が必要です。

「舌に歯型がついている」「無意識に歯を噛んでいる」自覚がある人

→ 食いしばりのサイン。顎・側頭部の筋リリース+再発予防のセルフケア指導が有効。

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🎯Totonoe-整-の整体が特に向いている人

  • 一時的ではなく根本的に不調を改善したい人
  • 薬やマッサージだけでは改善しなかった人
  • 噛みしめ・頭痛・むくみ・睡眠の質の低下など、複数の不調を同時に抱えている人
  • 身体の使い方や姿勢のクセから見直したいと思っている人
  • セルフケア指導や再発防止までサポートしてほしい人

🧑‍⚕️Totonoe-整-の“機能的整体”で根本から改善

Totonoe-整-では、単なるマッサージではなく、食いしばりの「根本原因」を見極めて施術を行います。

✅ 咬筋・側頭筋などの深部筋リリース
✅ 頭部と体幹のアライメント調整
✅ 呼吸・自律神経へのアプローチ
✅ セルフケア指導で再発予防

🌟「全身を使って噛み締めない体」へ整えるのが、Totonoe-整-の特徴です。

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