片麻痺リハビリでは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の3つの専門職がチームとして連携し、患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指します。それぞれの専門職が果たす役割や、公式な資格の概要について詳しく解説します。
目次
理学療法士(PT)の役割と資格概要
理学療法士の役割
理学療法士は、患者さんの移動能力や基本的な運動機能の回復を目指します。
- 歩行訓練:片麻痺によって歩行が困難になった方に対し、バランス練習や筋力強化を行い、再び歩けるようサポートします。
- 筋力・柔軟性の向上:筋肉の緊張(痙縮)や弱化した筋肉を改善するリハビリを提供します。
- バランスと姿勢のトレーニング:立位や座位での姿勢を安定させ、転倒のリスクを軽減します。
理学療法士の資格概要
- 定義:「理学療法士法」に基づき、疾病や障害を持つ人の身体機能の回復、維持、および悪化の予防を目的としてリハビリテーションを行う国家資格です。
- 根拠法:理学療法士及び作業療法士法(第2条)
- 資格取得要件:専門学校、大学、または大学院で3年以上学び実習し、国家試験に合格。
作業療法士(OT)の役割と資格概要
作業療法士の役割
作業療法士は、患者さんが自立した生活を送れるように支援することを目的としています。
- 日常生活動作(ADL)の訓練:食事、着替え、入浴、トイレなど、日常的な動作を改善します。
- 手や腕の機能訓練:麻痺側の手や腕を使えるようにするための運動や工夫を指導します。
- 福祉用具の提案と環境調整:車椅子や義肢などの福祉用具の選定や、自宅での生活環境の改善を提案します。
作業療法士の資格概要
- 定義:「理学療法士及び作業療法士法」に基づき、日常生活活動の向上や社会参加を目指して作業活動を通じて心身の機能回復を図る国家資格です。
- 根拠法:理学療法士及び作業療法士法(第2条の2)
- 資格取得要件:専門学校、大学、または大学院で3年以上学び実習し、国家試験に合格。
言語聴覚士(ST)の役割と資格概要
言語聴覚士の役割
言語聴覚士は、患者さんの言葉や飲み込みの障害に対応します。
- 発話とコミュニケーション訓練:麻痺により話すことが難しい方に対し、発音や言葉の訓練を行います。
- 摂食・嚥下訓練:飲み込みが困難な方に、安全に食事を摂れるようサポートします。
- 認知機能のトレーニング:記憶や注意力の改善を目指したプログラムを実施します。
言語聴覚士の資格概要
- 定義:「言語聴覚士法」に基づき、言語機能障害や聴覚障害、嚥下障害を有する人々に対し、機能回復訓練を行う国家資格です。
- 根拠法:言語聴覚士法(第2条)
- 資格取得要件:専門学校、大学、または大学院で3年以上学び実習し、国家試験に合格。
3職種の違いと連携の重要性
以下は各職種の主な役割の違いです.。
- 理学療法士(PT):主に「動く」能力の改善を担当。歩行やバランスが主な対象。
- 作業療法士(OT):主に「日常生活」の自立を支援。手や指の動き、生活環境の適応が主な対象。
- 言語聴覚士(ST):主に「話す・飲む」機能を支援。コミュニケーションや食事の安全が主な対象。
これらの職種が情報を共有し、患者さんの目標に合わせた統合的なプランを立てることで、効率的なリハビリが実現します。
リハビリを受ける際のポイント
- 専門職に相談する:自分の症状に合ったリハビリを受けるため、各専門職に率直に相談しましょう。
- 目標を明確にする:「歩けるようになりたい」「自分で食事をしたい」などの具体的な目標を設定しましょう。
- リハビリの継続性を保つ:「続けることが大切です」家庭での自主トレーニングも個人の能力やその日の体調に合わせて実施しましょう。
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