目次
マットレスの寿命は何年?
マットレスの種類による寿命の違い
マットレスの寿命は種類によって異なります。以下は一般的な寿命の目安です:
マットレスの種類 | 寿命の目安 |
---|---|
ポケットコイルマットレス | 約7~10年 |
ボンネルコイルマットレス | 約5~8年 |
ラテックスマットレス | 約8~10年 |
メモリーフォーム | 約6~8年 |
ウレタンフォーム | 約3~5年 |
寿命を超えたマットレスのリスク
1. 身体への負担増加:体圧分散機能の低下で腰痛や肩こりの原因に
- 体圧分散機能とは何か?
体圧分散機能とは、寝ている間に身体全体に均等に圧力を分散させる能力を指します。この機能が高いマットレスは、身体の特定の部位(肩や腰など)に過度な負担がかかるのを防ぎます。 - 体圧分散機能の低下がもたらす影響
マットレスがへたりや凹みによって体圧分散機能を失うと、体重が特定の部位に集中します。- 腰痛:腰部が支えられないと背骨の自然なS字カーブが崩れ、腰椎に負担がかかる。
- 肩こり:横向きの姿勢で肩が過剰に沈むと、肩関節や筋肉が圧迫されて痛みを引き起こす。
- 動きづらさも影響
圧力が集中することで寝返りが打ちづらくなり、血流が悪化。これが筋肉の緊張を招き、さらなる痛みの原因となります。
2. 睡眠の質低下:夜中の目覚めが増える
- 寝返りが増える原因
古いマットレスや体圧分散性の低いマットレスでは、特定の部位が圧迫されることで血流が滞ります。身体はこれを解消するために寝返りを打とうとしますが、結果として夜中に目が覚める回数が増えます。 - 深い睡眠が妨げられる
寝返りや不快感による断続的な目覚めが起きると、**深い睡眠(ノンレム睡眠)**に入る時間が短くなります。これにより、以下のような問題が生じます:- 日中の疲労感
- 集中力の低下
- 免疫力の低下
- 中途覚醒のリスク
睡眠の質が低下することで中途覚醒が増え、翌朝の爽快感が損なわれる悪循環に陥ります。
3. 衛生面の問題:ダニやカビの繁殖
- ダニやカビの発生条件
マットレスは汗や皮脂を吸収しやすく、湿気がこもりやすい構造です。この湿気や人の体温が、ダニやカビにとって繁殖しやすい環境を提供します。 - 健康リスク
- アレルギー:ダニの死骸や糞が原因でアレルギー症状(鼻炎、喘息など)が悪化。
- 皮膚トラブル:ダニに刺されることで湿疹やかゆみが生じる。
- 呼吸器疾患:カビの胞子が肺に入り込むことで、咳や呼吸困難を引き起こす場合がある。
- 不快感や見た目の悪化
カビが発生すると見た目にも悪影響があり、不快な臭いが出ることもあります。これにより、精神的なストレスや快適さの低下を招きます。
マットレスの買い替えサイン:これに気づいたら危険!
身体の痛みや寝起きの不快感
朝起きたときに腰や肩が痛む場合、マットレスの体圧分散性が低下している可能性があります。
特に横向きで寝る方は注意が必要です。横向きでは体重が肩と腰に集中します。体圧分散性が低いマットレスでは、この圧力がうまく吸収されず、肩や腰が痛む原因になります。
Impact of Mattress Types on Sleep Quality and Pressure Distribution:Journal of Chiropractic Medicine, 2016
目に見える変化(へたりやカビ)
次のような変化が見られる場合、買い替えを検討しましょう
1. 明らかな凹みやへたり
- 体圧分散性の低下:肩や腰への負担が増大し、痛みの原因になる。
- 寝姿勢の乱れ:背骨の自然なS字カーブを維持できなくなり、睡眠の質が低下。
- 耐久性の限界:素材の劣化により弾力が失われ、快適な眠りが妨げられる。
2. 表面の汚れやカビ
- 健康への影響:カビやダニがアレルギーや呼吸器疾患を引き起こすリスクを高める。
- 衛生面の問題:湿気や汚れで不衛生になり、臭いや使用感の悪化を招く。
- 使用快適性の低下:触感や快適さが損なわれ、快適な睡眠が得られない。
アレルギー症状の悪化
マットレス内部にダニやほこりが溜まり、アレルギー症状が悪化することもあります。
マットレスの寿命を延ばすケア方法
定期的な掃除とメンテナンス
- 掃除機を月に1回かける。
- 湿気対策として風通しの良い場所で陰干し。
マットレスの入替とプロテクターの活用
- ローテーション:3ヶ月ごとに裏表を入れ替える。
- プロテクター:汚れやダニの侵入を防ぐ。
買い替え時にチェックすべきポイント
体圧分散性と寝心地
マットレスを選ぶ際は、体圧分散性が高いかどうかが最も重要です。
特に以下の項目を確認しましょう
- 横になったときの背骨の位置が自然に整う。
- 寝返りがスムーズにできる。
健康面を考慮した素材選び
アレルギー体質の方は防ダニ加工や通気性の良い素材を選ぶことが推奨されます。
▼「オーダーVS高級」マットレス違い▼
睡眠オタクのおすすめ!後悔しないマットレス選び
専門家が推奨する選び方
1. 体格に合った硬さを選ぶ
マットレスの硬さは、体格や体重によって適切なものが異なります。
- 体重が軽い人(50kg未満): 柔らかめのマットレスがおすすめです。体が適度に沈むことで、肩や腰に圧力が集中しにくくなります。
- 体重が中程度の人(50~80kg): 中硬度のマットレスが最適です。体圧分散がバランスよく行われ、寝返りもスムーズになります。
- 体重が重い人(80kg以上): 硬めのマットレスが推奨されます。沈み込みすぎを防ぎ、背骨の自然なS字カーブを保つことができます。
また、寝姿勢の傾向(仰向け・横向き・うつ伏せ)や個々の身体の柔軟性も考慮する必要があります。
特に腰痛や肩こりがある方は、体圧分散性が高い素材(例:メモリーフォーム)を選ぶことが重要です。
2. 試し寝を必ず行う
マットレスは購入前に試し寝を行うことが重要です。以下のポイントを意識してください:
- 最低でも10分以上横になる: 短時間では体圧分散性や寝心地を正確に判断できません。実際に仰向けや横向きで寝たときの感覚を確認しましょう。
- 複数の姿勢を試す: 普段の寝姿勢だけでなく、寝返りを打つ際の感覚や、マットレスの硬さが体に合っているかをチェックします。
- サポートが適切か確認: 特に腰部が浮いていないか、肩が過剰に沈んでいないかを確認してください。
試し寝が難しいオンライン購入の場合、返品保証やトライアル期間があるマットレスを選ぶと安心です。専門店でアドバイスを受けるのもおすすめです。
コスパ良いマットレスブランド
- ニトリ
- エアウィーヴ
- シモンズ
終わりに
マットレスの買い替えは、睡眠の質と健康を大きく左右する重要な決断です。寿命や買い替えのサインを見逃さず、適切なタイミングで新しいマットレスを手に入れましょう。
個人的には自分自身の身体に合わせたオーダーメイドがオススメです。体圧分散がなにより安心ですね。車より乗っている時間が長いので、より良いものに投資したいですね。
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参考文献
- National Sleep Foundation. (2021). How Long Do Mattresses Last? Retrieved from www.sleepfoundation.org
- Thakkar, J., & Koul, S. (2019). Effect of Mattress Type on Spinal Alignment and Sleep Quality. Journal of Sleep Research, 28(3), 123-130.
- Ohayon, M. M., & Wickwire, E. M. (2019). Impact of Sleeping Surface on Sleep Quality: A Review of Evidence. Sleep Medicine Clinics, 14(2), 123-134.
- International Sleep Products Association (ISPA). (2023). Mattress Industry Trends Report.