この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

💬「寝不足だと痩せるって聞いたのに、私はむしろ太った…なんで?」

💬「最近ずっと眠れてない。でも痩せない。むしろ食欲が爆発してる…」

実はこれ、“よくある誤解”なんです。
睡眠不足で痩せる人もいれば、逆に太ってしまう人もいます。

この違い、実は「ホルモン」「自律神経」「日中の動き方」「ストレス反応」など、からだの“調整機能”に関係しています。

本記事では、作業療法士として睡眠と身体機能の関係を研究してきた私が、睡眠不足がもたらす「痩せる」「太る」の分かれ道について、どこよりも詳しく解説します。

睡眠不足で“痩せる人”と“太る人”の違いとは?

一見、同じような寝不足状態でも、痩せる人と太る人がいるのはなぜでしょうか?

それは、ホルモンや自律神経のタイプによって体の反応が全く異なるからです。

太る人は、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが増え、満腹感を伝える「レプチン」が減少します。

結果、甘いものや脂っこいものを欲するようになり、食欲が暴走します。

一方、痩せてしまう人は、ストレスによる自律神経の乱れで食欲が低下したり、消化機能が落ちて栄養を吸収しにくくなることがあります。

ダイエット 悩みイラスト|無料イラスト・フリー素材なら「イラストAC」

睡眠とホルモンの関係|なぜ太る?

睡眠不足は体内のホルモンバランスを崩壊させます。

・グレリン(食欲増進)↑
・レプチン(満腹ホルモン)↓
・コルチゾール(ストレスホルモン)↑ → 内臓脂肪をためこみやすくなる
・インスリン感受性↓ → 血糖値のコントロールが不安定に

特に夜更かしを続けると、これらのホルモンが長時間乱れたままになるため、代謝は低下し、体脂肪が蓄積しやすい体質になります。

太る人の特徴と行動4パターン

睡眠不足で太りやすい人の共通点は以下の通りです。

①夜中の間食が増える(甘いもの、炭水化物)
②日中に眠気が強くなり活動量が減る
③夜遅くまでスマホや仕事で交感神経が過剰に働いている
④ストレス解消が「食べること」になっている

結果として、エネルギー摂取>消費の状態になり、体脂肪はどんどん蓄積していきます。

痩せる人の特徴と行動4パターン

逆に、睡眠不足によって「痩せる」タイプの人もいます。

・神経が過敏でストレスに弱く、食欲が落ちやすい
・胃腸の働きが低下し、食べても消化吸収しにくい
・活動量は高いままでエネルギー不足になっている
・カフェインで眠気をごまかし、疲れたまま動き続ける

これは“痩せているけど健康ではない”状態であり、筋肉量も落ち、フレイルや慢性疲労につながることがあります。

作業療法士が見る“痩せ太り”の分かれ道

なぜ人によって反応が分かれるのか?
そのカギは以下のような“個人差”にあります。

・体質(肥満傾向か痩せ型か)
・Chronotype(朝型・夜型)
・ストレス耐性の違い(コルチゾール反応)
・生活パターン(活動量・食事・光の浴び方)

作業療法士としての視点では、こうした日々のリズムや動作パターンを「見える化」して整えていくことが、体型管理の第一歩と考えています。

今日からできる!睡眠不足でも太らない・痩せすぎない対策

睡眠不足の影響を和らげるには、次の3つのアプローチが効果的です。

①食事の工夫

・朝食でタンパク質と食物繊維をとる(卵、納豆、ヨーグルトなど)
・夜の炭水化物は玄米・オートミールなど低GI食品を選ぶ
・カフェイン・アルコールは夕方以降控える

②生活リズムの調整

・起床後30分以内に朝日を浴びる
・寝る90分前に38〜40度のお風呂に入る
・寝る前のスマホは30分前にOFF

③セルフケア

・昼寝は20分以内に抑える
・夜のストレッチやリラクゼーション音楽で入眠準備
・腹式呼吸で副交感神経を優位にする

▼2026年!「お伊勢さん」特別企画!!▼

詳細は画像をクリック!
睡眠講演随時受付中▶詳細

\ 最新の記事をスワイプ👆⇒ /

【保存版】睡眠不足が引き起こした事故の真実|交通・医療・産業現場の事例と防ぐための科学的方法

睡眠不足は交通事故・医療ミス・産業災害など重大な事故の原因となります。本記事では有名事例や脳科学的メカニズム、社会的損失のデータを基に、日常でできる予防策までを作業療法士が徹底解説。安全と健康を守るために「眠り」の重要性を再発見できます。
Read More

三重・愛知・岐阜の経営支援|“動かしたいのに動けない”事業を動かす

三重・愛知・岐阜エリアで「新規事業を立ち上げたいが動き出せない」経営者へ。現場と経営をつなぐ“機能デザイン支援”で、構想を実行可能な仕組みに変える。人材育成×AI・健康経営・業務効率化まで一貫してサポートし、想いを動く力へ。事業の停滞を突破し、次のステージへ導きます。
Read More

新年を“整える”伊勢の特別体験|健康講座×ボディワーク×神宮参拝+赤福付き

三重・伊勢で開催する2026年限定の伊勢リトリート。医療専門職による健康講座や新年の身体を整えるボディワーク。ガイド付き神宮参拝を1日で体験。出来立ての赤福+朔日餅まで。名古屋・三重・岐阜から参加しやすく、心身を整えたい大人に最適の少人数プログラム。忙しさで疲れが抜けない人の新年の整え直しにも最適。
Read More

「どうせ報われない」心が折れるのは疲れのせいじゃない|学習性無力感と睡眠の深い関係

「どうせ報われない」と思ったときに心は折れる。これは心理学でいう学習性無力感と呼ばれる現象で、報酬系やストレス系の脳回路と深く関係しています。睡眠不足は無力感を悪化させ、十分な睡眠は心を再び立ち上がらせる力を持ちます。本記事では心理学・神経科学・睡眠科学のエビデンスを基に、心が折れる仕組みと回復法を解説します。
Read More

リハビリは訓練だけじゃない|自費リハの見直し“機能改善のデザイン”とは

リハビリは訓練だけでは十分ではありません。ケアやトレーニング、睡眠や食事など生活習慣を含めた“機能改善のデザイン”が大切です。本記事では、リハビリを受ける方や家族ができる具体的な習慣づくりから、保険外訪問パーソナルリハの活用まで徹底解説します。
Read More

浅間山荘事件から考える睡眠不足の恐怖|4時間睡眠が判断を狂わせる理由

1972年の浅間山荘事件は、日本犯罪史に残る大規模立てこもり事件。警察は「睡眠4時間未満で判断力が低下する」という心理学者の助言を活かし、音や光で犯人を追い込んだ。テレビ中継が国民の9割を釘付けにした歴史的事件をもとに、睡眠不足の科学的メカニズム、そして睡眠を守る実践戦略までを徹底解説します。
Read More

\ 石垣のInstagram /

まとめ|体型を整える前に、“睡眠”を整えよう

体型を気にするあまり、食事制限ばかりしていませんか?

しかし、本当に整えるべきは「睡眠」です。

Totonoe-整-では、「眠り」「姿勢」「身体の使い方」を専門的に分析し、あなたに合わせた改善提案を行っています。

なぜ痩せないのか、なぜ太ってきたのか。

その理由を“行動と睡眠”から一緒に探していきましょう。

▼気になる記事5選▼

【時間帯別まとめ】人はなぜこうなる?体内時計が支配する1日のリズムと対処法

\書籍はWEBで購入可/

\睡眠オタのYouTubeチャンネル/

\どんな活動してるの?/