
この記事を書いたのは
睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。
医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。
国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。
本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。
目次
🧪はじめに:なぜ「甘いもの」で眠れなくなるのか?
「寝る前のチョコがやめられない…」
「夜中に目が覚めてスイーツをつまんでしまう…」
…そんな経験ありませんか?
実は、砂糖と睡眠の相性は最悪なんです。
この記事では、睡眠オタクな作業療法士が「甘いもの」「血糖値」「歯軋り」を切り口に、
砂糖がいかにあなたの眠りを壊しているかを科学的に解説。
さらに、読んで楽しい【豆知識】や【チェックテスト】も交えてご紹介!

🍩砂糖が睡眠を壊すメカニズム3
📈急上昇する血糖値が自律神経を乱す
スイーツを食べた直後、血糖値は急上昇!
その反動でインスリンが大量に分泌され、数時間後には急降下=低血糖状態に。
これが夜間に起こると、脳は「危険!」と判断して交感神経を活性化。
→ 夜中に目が覚める・動悸がする・寝汗をかくなどの症状に。
📝豆知識:眠れない夜に“おにぎり”はアリ!?
実は、白米は血糖値の上がり方が比較的緩やか。砂糖入りのお菓子よりマシです。
ただし、寝る直前はNG!
🪥虫歯より怖い?砂糖と「歯軋り」の関係
「歯医者にマウスピースを勧められた」
「寝ている間にギリギリ音がする」
それ、糖質と低血糖のせいかもしれません。
砂糖→血糖値急上昇→インスリン→低血糖→脳の緊張反応
→ 顎の筋緊張が高まり歯軋りへ!
🦷豆知識:歯軋りしてると睡眠が“4割カット”される!?
歯軋りは浅いノンレム睡眠を引き起こし、深い睡眠(徐波睡眠)を阻害します。
🛌睡眠ホルモン「メラトニン」が減る?
砂糖を摂りすぎると、睡眠ホルモン「メラトニン」の材料であるトリプトファンの吸収が低下します。
さらに、血糖値乱高下により、**ストレスホルモン「コルチゾール」**が増加。
→ 夜になっても眠くならない・眠りが浅い状態に。
🌙豆知識:寝る1時間前に“ぬるめのお風呂+部屋を暗く”でメラトニンUP!

🧠「甘いもの依存」と睡眠の悪循環
🍫砂糖=合法ドラッグ?
砂糖を摂ると脳内にドーパミンが放出され、「快感」が走ります。
しかし、この快感はすぐに消えるため、脳はもっと欲しくなる状態に。
→ 依存のサイクルに陥りやすく、やめられない…
📺豆知識:ラット実験では、コカインより砂糖にハマった事例も!
😫睡眠不足→さらに甘いものを欲する
睡眠不足は、
- レプチン(満腹ホルモン)↓
- グレリン(食欲ホルモン)↑
つまり、寝不足なだけで、甘いものを欲しやすくなるということ。
🍟豆知識:寝不足の日は“甘いもの+脂っこいもの”が無性に食べたくなるよう脳が働く。

💡睡眠の質を高めるために今すぐやめるべき「砂糖習慣」
🍰夜20時以降のスイーツはNG!
→ 寝る3時間前までには甘いものストップ!
メラトニンの生成を妨げないようにするのがポイント。
🍯自然派甘味料も要注意
「はちみつだから大丈夫」
→ NO!同じく血糖値を上げます。
特に夜に甘さが欲しくなったら、温かいハーブティーやナッツで代替を。
📅甘いものは「朝〜昼」にリセット!
→ 活動時間中であれば、糖質は消費されやすく影響も小さい。
「朝パンと一緒にジャム」の方が、「夜のアイス」よりずっとマシ。

🦷あなたの「歯軋りチェック」~砂糖が原因かも!?~
✅ 起きたらあごが痛い
✅ マウスピースを勧められた
✅ 首こり・肩こりがある
✅ 無意識に歯を食いしばってる
✅ 甘いものを毎日食べる
→ 2つ以上当てはまれば、砂糖と歯軋りの関係性を疑ってOK!

🛠まとめ:砂糖断ちこそ最強の睡眠改善法
- 甘いものは血糖値を乱し、交感神経を刺激
- その反動で起こる低血糖が歯軋りのトリガーに
- 睡眠不足がさらに甘いものを呼び寄せる悪循環
✅今すぐできる3ステップ
- 寝る3時間前までに甘いものを終わらせる
- 歯軋りがあるなら甘いものを“半分に”
- 甘いもの欲が来たら→ナッツ、無糖ヨーグルト、温かいお茶!で代替え戦略へ
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📚参考文献(抜粋)
- Walker, M. (2017). Why We Sleep
- Public Health Nutr. 2016;19(8):1425-33
- J Clin Sleep Med. 2009;5(5):419–425
- American Journal of Clinical Nutrition, 2011