この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延べ3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、現在は三重県で「眠りのコツ研究所」と「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

睡眠の悩みは人それぞれ異なりますが、「性格や行動の傾向」がその原因となる場合が多いことをご存じですか?

この記事では、不眠の4つのタイプを掘り下げ、それぞれの性格や行動の特徴、さらには科学的根拠も踏まえて解説します。

自分に当てはまるタイプを知り、改善のヒントを見つけましょう!

寝つけない(入眠困難)タイプ

特徴

  1. 繊細で考えすぎる:将来や過去の出来事について深く考えがち。
  2. 完璧主義:自分の基準が高く、失敗を恐れる。
  3. ストレスに敏感:日中のストレスを夜に持ち越しやすい。

科学的根拠

研究では、入眠困難は過剰な不安やストレスが脳の覚醒を引き起こすことが原因とされています(Harvey et al., 2005)。

また、完璧主義の傾向は、睡眠中のリラックスを妨げることが分かっています(Vincent et al., 2009)。

改善方法

  1. 就寝前のリラクゼーション:瞑想や深呼吸を取り入れる。
  2. 日記をつける:思考をアウトプットして、頭の中を整理する。
  3. ライトダウンルール:寝る1時間前から照明を暗くして副交感神経を活性化する。
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夜中目が覚める(中途覚醒)タイプ

特徴

  1. 神経質で敏感:環境の変化や音に影響を受けやすい。
  2. 責任感が強い:仕事や家庭でのプレッシャーが大きい。
  3. 不安を抱えやすい:眠りが浅く、目覚めた後に再び眠るのが難しい。

科学的根拠

夜中に目が覚める原因として、ストレスによる交感神経の過活動が挙げられます(Kalmbach et al., 2014)。不安症状も睡眠の連続性を妨げる要因です(Watts et al., 2015)。

改善方法

  1. 寝室の環境を整える:音や光を遮断し、静かで快適な寝室を作る。
  2. 規則正しい生活:体内時計を安定させるために同じ時間に寝起きする。
  3. 寝る前のスマホ使用を控える:ブルーライトが睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑制します。
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日中の眠気(熟睡障害)タイプ

特徴

  1. エネルギッシュで多忙:日々の活動量が多く、エネルギーを使い果たしてしまう。
  2. 頑張り屋:仕事や趣味を優先し、睡眠時間を削りがち。
  3. 責任感が強い:自分に課す目標が高く、休息を後回しにしがち。

科学的根拠

睡眠不足が蓄積すると、日中の眠気が顕著になります(Van Dongen et al., 2003)。また、過労や睡眠の質の低下が、日中の集中力を著しく低下させることが分かっています(Åkerstedt et al., 2014)。

改善方法

  1. 短時間の昼寝:15~20分の昼寝が眠気を解消し、生産性を向上させます。
  2. カフェインの摂取タイミングを調整:午後遅くの摂取を控え、就寝に影響を与えないようにする。
  3. バランスの取れたスケジュール:活動と休息を計画的に配分する。
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早朝覚醒タイプ

特徴

  1. 規則正しい生活を好む:スケジュール通りに動くことが得意。
  2. 慎重で計画的:先を見通して行動する。
  3. 自己管理が得意:早寝早起きの習慣を守ろうとしすぎる。

科学的根拠

体内時計のリズムが固定化されやすい性格の人に早朝覚醒が見られることがあります(Monk et al., 2011)。

また、年齢とともに睡眠の深さが減少し、早朝覚醒が増えることが知られています(Buysse et al., 2008)。

改善方法

  1. 朝の運動を取り入れる:体内時計をリセットし、夜間の睡眠を深める。
  2. 就寝前のリラックス習慣:心を落ち着けるルーティンを取り入れる。
  3. 必要なら専門家に相談:早朝覚醒が続く場合は、睡眠専門医に相談する。
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睡眠と性格の関係を解消するための共通3ポイント

  1. 睡眠の基礎知識を学ぶ:自分のタイプを理解し、適切な対策を取る。
  2. ストレス管理:リラクゼーションや趣味を活用して、心の健康を保つ。
  3. 睡眠環境を整える:適切な寝具や快適な室温に配慮する。
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睡眠の質を高めるためにできること

  • 科学的根拠に基づくアプローチ:行動療法や認知療法を取り入れる。
  • 自己ケアを怠らない:日々の生活習慣を見直し、無理なく改善する。

性格と睡眠には密接な関係があります。

不眠タイプごとに適切な対策を取り入れ、心と体の健康を保つことが重要です。自分に合った方法を試し、快適な睡眠を取り戻しましょう!

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