目次
近年のこどもの姿勢
近頃「子どもの姿勢が悪くなっている」
と耳にすることはありませんか?
PC、ゲーム、スマートフォンの普及などにより
姿勢の悪い子どもが増加しています。
発育段階で姿勢が悪化してしまうとその後の成長にも影響が及びます。
子どもの段階から姿勢について注意することが大切です。
児童、生徒の身体の不調
小学生「背中がぐにゃ」とつぶれている
中学生や高校生「腰痛」「首や肩のこり」
の訴えが増加しています。
姿勢不良の子が増える原因
近年、小型ゲーム機やパソコン、スマートフォンなどが発達し、子どもたちが機器の画面に夢中になることで、一般的に不良姿勢と考えられています。
円背、猫背や頭部および肩の前方移動が数十年前に比べて増えている可能性があります。
また塾通いも増え、ずっと下向き姿勢のままでいると筋肉も柔軟性を失います。
近年は運動不足も目立ち、広い敷地でボールをおいかけるなど、目線を高くして遠くを見ることも減少していることも原因の1つです。
不良姿勢の機会が増え、運動する機会も減ることで、様々な体調不良につながります。
不良姿勢その①
ランドセル症候群
ランドセル症候群とは
・病名ではなく、ランドセルが重い影響で引き起こされる症状をまとめた名称。
・小さな子どもが3kg以上の通学カバンを背負って通学することで、身体的異常や通学への憂鬱な気持ちが生まれてしまう状態
・小学校1年生から3年生で考えると2.5Kg以下が望ましく、それ以上䛾荷物で通学していると、ランドセル症候群になるリスクが高まります。
文部科学省も問題視をしており、平成30年9月6日「児童生徒䛾携行品に係る配慮について」という通達を各都道府県教育委員会に出しています。
チェックポイント
3つ以上当てはまる場合、見直しが必要!
▢ 毎日また時々、教科書やタブレットをすべて持ち帰っている。
▢ ランドセル以外の荷物(体操服や水筒、習字道具などの副教材)を毎日または時々、サブバックなどで持ち帰っている。
▢ 中身を入れたランドセルの重さが3kg以上ある。
▢ お子様が、登下校時に荷物が重いことが原因で通学をつらく感じることがある。
▢ ランドセルに、荷物を無理やり詰め込む・中身が揺れるほど隙間ができるなど、
荷物の入れ方を工夫していないことが多い。
不良姿勢その②
ストレートネック
ストレートネックとは
首の頸椎は緩やかなアーチ状になっています。
しかし、スマホの見すぎなどが原因で、頸椎のアーチが失われ、真っすぐになってしまうことを「ストレートネック(スマホ首)」といいます。
ストレートネックになってしまうと、肩こりや頭
痛など、身体の様々な部位に不調をもたらします。
ストレートネックの症状
☑主な症状
☑口呼吸をしている
☑最近集中力がなくなった
☑体が疲れやすい
☑ぐっすり眠れない
☑頭痛やめまいが時々ある
☑最近イライラする事が多い
姿勢が悪いときに起こること
運動能力が低下、怪我リスクUP!
重心動揺(バランス)の安定性は幼児の運動能力テストの結果に影響する可能性があります。
ゆがんだ姿勢のまま運動をすると、関節に負担がかかって、痛みが出ることがあります。
また「つまずいて転ぶ」「転んで手が出な
い」といったことも起こりえます。
口腔環境の悪化のリスクUP!
悪い姿勢は、口の中の環境を悪化させます。
例えば、猫背のときは口を開けた状態になりやすく、それは口呼吸になりやすい状態です。
口呼吸により、口の中が乾燥すると、虫歯や
歯周病のリスクを高めてしまいます。
また、口臭の原因になることもあります。
寝ているときの「いびき」や起きたときに「口が渇いている」と要注意です。
食事への影響の可能性!
ゆがんだ座位姿勢のまま食事をすると、「食べこぼし」が増えたり、内臓が圧迫され「食事摂取量の低下」に繋がります。
また内臓が活発に働かず、食べ物の消化がうまく進みません。
乳児の寝姿勢に注意
本来、子どもはいびきをかかない
乳幼児未満の子どもにとって「鼻づまり」は死活問題
乳児は、口で呼吸することができない
=鼻がつまる→呼吸困難
赤ちゃんは鼻腔が狭いうえに生理的な分泌物も多い。
そのため鼻がつまりやすい
これが「夜泣き」の原因の一つ
1歳過ぎから徐々に口呼吸を覚えはじめる
しかし、口でも呼吸ができると覚えることで、鼻がつまっていて苦しいというサインをださなくなってしまう。
鼻の様子を寝かしつけ前にチェックしましょう!
子どもの不良姿勢対策
①親の座る位置
親が食べさせてあげる時期は、「親が座る位置」も重要です。
子どもは親の存在や食べものの場所が気になります。
例えば親が右側に座って食べさせると、子どもは、いつも右を気にしながら、体を右方向へ䛽じって食べ続けることになります。
これも「姿勢の歪みの一因」となりえます。
神経質になりすぎる必要はありませんが、理想は目の前から食べさせてあげることです。
②声かけ、指導
子どもにとって、どの姿勢が良い姿勢なのか分かりません。
一緒にやってあげる事が大切です。
また「体を上に引き伸ばすイメージ」を与えてあげることがポイントです。
「手を上にあげる」ことや
「目線を高くする」と
自然と体が上に引き伸ばされます。
※1度では身に付きませんが、繰り返し行うことで、徐々に良い姿勢を身につける習慣化に繋がります。
③枕の調整
姿勢を正すこと以外でもストレートネックを予防する方法があります。
それは枕を体に合った高さにすることです。
とくに、高すぎる枕を使用していると寝転んでいるのにうつむいた姿勢と同じ状態になってしまいます。
ストレートネックを予防するには、首を正しい形で維持することが重要です。
日中では作業するためにどうしてもうつむいていることが多くなりがちですから、寝ている間に正しい形になるように心がけてストレートネックを予防しましょう。
一晩に寝返りを大人であれば20回以上はします。
仰向け、横向けの
それぞれの姿勢に適応できる枕
を選択することをオススメします。
枕でなくても、タオルで調整も可能です。
興味のある方は以下の動画をチェックください。
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④体操
姿勢の土台と言われる「足」。
足は唯一地面と接するところです。足でしっかり地面を捉え、バランスを柔軟にとれる足にすることで、身体が伸ばしやすくなります。
⑤運動
綺麗な姿勢を保つことや体操も大事です。
しかし、それは子どもにとって物足りないことが多いのが現実かと思います。
でもそれ以上に運動不足の現代児には、運動することが何より楽しくて効果的です!
太陽の下で全身活動を行い、体温を上げることでセロトニンの分泌を促し、体内時計や姿勢筋を働かせることが期待できます!
まとめ
姿勢が悪いのが当たり前のような風習になっているように感じます。
「スマホ使っているから仕方ない」
「こんな姿勢の子よくいる」
そのように捉えられていないでしょうか?
人は失ってからでないと気づかないことが多いです。
姿勢不良が原因で様々な影響が身体にでる可能性があります。
それを「予防」という視点の重要性を大人がもって!!
子どもたちの成長をサポートしていただけたらと思い、今回の記事を作成しました。
シェアいただけたら嬉しいです!!