部屋の湿度が70%を超えると眠れない?睡眠の質を下げる原因と寝室の湿気対策を作業療法士が解説

この記事を書いたのは

睡眠オタクな作業療法士 石垣貴康です。

医療現場で延3万人以上の睡眠と身体の悩みに向き合い、「動きと休息のすゝめ」をベースに、現在は「Totonoe-整-」を運営しています。

国家資格である作業療法士として、姿勢や動作の専門知識をもとに、科学的かつ実践的な睡眠改善を提案しています。専門職の育成や技術指導にも携わっています。

ブログ以外にも、書籍出版や講演、教育機関での授業など、睡眠のことをお伝えしています。

本ブログでは、医学的根拠と臨床経験に基づいた“リアルに使える睡眠情報”を、誰にでもわかりやすく、かつ深掘りしてお届けしています。

こんなことありませんか?

朝起きたら、なんとなく布団がしっとりしている。

枕が湿っぽい。ジメジメしてる。

部屋に入ると、空気が重い。

エアコンをつけているのに、なぜか寝苦しい。

いっぱい寝たのに、朝スッキリしない。

窓際や壁際がカビっぽい。

押し入れやクローゼットが、なんとなく湿っぽい。

湿度が高い部屋では、汗が蒸発しにくくなり、身体の熱が逃げにくくなります。

さらに、寝具に湿気がたまりやすく、カビ・ダニ・結露のリスクも高くなります!!

つまり、湿度の問題は単なる「ジメジメして気持ち悪い」という話ではありません。

湿度70%超えの寝室は、睡眠の質・寝具の衛生・住宅環境のすべてに影響する可能性があります。

睡眠オタクな作業療法士として、ここ強く言わせてもらうと、

良い眠りを得たいのであれ、寝室の湿度を見てください!!

その部屋、本当に「朝まで眠れる空気」になっていますか??

部屋の湿度は何%が理想なのか?

まず、湿度の目安から整理します。

厚生労働省の建築物環境衛生管理基準では、相対湿度は40%以上70%以下が基準とされています。

ただし、これはあくまで建築物の空気環境管理の基準。

寝室や睡眠環境として考えるなら、「60%以下なら安心」と単純に考えない方がいいです。

なぜなら、寝室には寝具があります。

人が長時間います。

呼吸や汗で水分が発生します。

クローゼットやカーテン、マットレス、布団など、湿気を抱え込みやすいものも多い

だから睡眠環境としては、私は以下のように見ています。

湿度睡眠環境としての見方
40%未満乾燥気味。喉・鼻・皮膚の乾燥に注意
40〜50%かなり良い。冬や春の寝室では理想的
50〜60%許容範囲。梅雨や夏でもここまでに抑えたい
60〜70%黄色信号。寝具の湿気・カビ・ダニに注意
70〜80%赤信号。睡眠環境としては改善対象
80%以上危険域。結露・カビ・寝具劣化のリスク大

古典的なレビューでは、室内の相対湿度を40〜60%に保つことが、湿度に関連するさまざまな健康リスクを最小化しやすいとされています。

また、EPAもカビ対策として、室内湿度を60%未満、理想的には30〜50%に保つことを推奨しています。

参考

  • 厚生労働省:建築物環境衛生管理基準
  • Arundel AV, et al. Indirect health effects of relative humidity in indoor environments. Environ Health Perspect. 1986.
  • EPA:A Brief Guide to Mold, Moisture and Your Home

つまり、部屋の湿度が70%を超えているなら、「少し湿っている」ではなく、すでに改善した方がいい状態です。

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なぜ湿度が高いと眠りにくくなるのか?

睡眠は、ただ目を閉じて休む時間ではありません!

これは他の記事でもお伝えしてます。

寝ている間、身体の中ではさまざまな調整が行われています。

  • 深部体温を下げる
  • 自律神経を切り替える
  • 筋緊張を落とす
  • 呼吸を安定させる
  • 皮膚から熱を逃がす
  • 寝具との間で温度と湿度を調整する

ここで大事なのが、汗の蒸発です。

人は眠るとき、身体の熱を外へ逃がしながら深部体温を下げていきます。

深部体温がうまく下がることで、眠りに入りやすくなります。

でも、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなります。

これが問題なんですよ!!

汗は、ただ出ればいいわけではありません。

蒸発して、熱を奪ってくれるから意味があります

湿度が高いと、汗が蒸発しにくい。汗が蒸発しにくいと、身体から熱を逃がしにくい。だから、室温がそこまで高くなくても寝苦しくなることがあります。

これが、たとえ室温22℃でも湿度70%を超えると眠りにくくなる理由です。

暑くないのに、なんとなく寝苦しい。

冷えているのに、身体がだるい。

寝ているはずなのに、朝スッキリしない。

こういう場合、湿度の影響を疑ってください。

いいですか??温度が低くてもダメなんですよ!

睡眠で本当に大事なのは「部屋の湿度」だけではない

ここから少し専門的にいきます。

睡眠環境を考えるとき、部屋の温度や湿度だけを見ていては足りません。

本当に重要なのは、寝床内気候です。

言いづらいですよ。シンショウナイキコウ。

寝床内気候とは、布団やマットレス、枕、身体の間にできる小さな環境のことです。

▼こちらのイメージ(右下チェック)▼

つまり、布団の中の温度と湿度です。

睡眠と温熱環境に関するレビューでは、通常の睡眠時に寝床内気候は、おおむね温度32〜34℃、相対湿度40〜60%程度に保たれるとされています。

ここがめちゃくちゃ大事です。

多くの人は、部屋の温度だけ見ます。

エアコンの設定温度だけ見ます。

でも、身体が実際に感じているのは、部屋全体の空気だけではありません。

身体が接している寝具の中の温度・湿度です。

部屋の湿度が高いと、寝具の中の湿気も逃げにくくなります。

その結果、布団の中が蒸れる。

枕が湿る。

シーツがベタつく。

マットレスに湿気がたまる。

これでは、睡眠の質を上げる以前の問題です。

睡眠の質は、上げるものではありません!!

これよく勘違いしている人が多いです。

まず下げないこと!!

湿度対策は、そのための土台です。

湿度70%超えで起こりやすい5つの問題

1. 汗が蒸発しにくくなる

湿度が高いと、空気中にすでに多くの水分が含まれています。

すると、皮膚から出た汗が蒸発しにくくなります。

汗が蒸発しないと、身体の熱が逃げにくくなります

結果として、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたり、朝に疲れが残りやすくなります。

これは単なる不快感ではありません。

睡眠中の体温調節に関わる問題です。

2. 寝具が湿気を抱え込む

人は寝ている間に、呼吸や皮膚から水分を出しています。

寝具はその水分を毎晩受け止めています。

つまり、布団・枕・マットレスは、毎日少しずつ湿気を吸っています

湿度が低い部屋なら、その湿気はある程度逃げます。

でも、部屋自体が湿度70%を超えていると、寝具が乾きにくくなります。

ここでやってはいけないのが、起床後すぐに布団をきれいに整えることです。

見た目は丁寧です。

でも、湿度が高い部屋では湿気を閉じ込めることがあります。

朝起きたら、まず掛け布団をめくる。枕を立てる。マットレスや敷き布団の湿気を逃がす。整えるのは、その後です。

3. カビが増えやすくなる

湿度が高い部屋で怖いのがカビです。

EPAはカビ対策として、室内湿度を60%未満、理想的には30〜50%に保つことを推奨しています。

カビは見えたらアウト、ではありません。

見える前から、壁紙の裏、窓際、ベッド下、クローゼット、押し入れの中で進んでいることがあります。

寝室は、特にカビが育ちやすい条件が揃いやすいです。

  • 人が長時間いる
  • 呼吸で水蒸気が出る
  • 寝汗がある
  • 布団やマットレスが湿気を持つ
  • 窓を閉める時間が長い
  • クローゼットがある
  • ベッド下の空気が動きにくい

これ、カビ側から見たら最高の環境です。

笑えません。

4. ダニが増えやすくなる

ダニも湿度と深く関係します。

東京都アレルギー情報naviでは、ダニは乾燥に弱く、増殖には60%以上の湿度が必要と説明されています。

寝具はダニにとって条件が揃いやすい場所です。

  • 温かい
  • 湿気がある
  • 皮脂やフケなどのエサがある
  • 布団やマットレスの中に潜れる

つまり、湿度70%超えの寝室で、布団を敷きっぱなし、換気少なめ、掃除少なめなら、かなり危ないです。

湿度対策は、カビ対策であり、ダニ対策であり、アレルギー対策でもあります。

5. 結露が起こりやすくなる

湿度が高い部屋では、結露も起こりやすくなります。

ここで出てくるのが、専門的には露点温度です。

露点とは、空気が冷やされたときに、水蒸気が水に変わり始める温度のことです。

たとえば、室温22℃・湿度70%の場合。

概算では、露点温度は約16℃前後になるようです。

つまり、部屋の空気は22℃でも、窓ガラスや壁の表面が16℃前後まで冷えると、そこに結露が起こりやすくなります。

ここ、見落としがちなんですね。

部屋の中央は22℃でも、窓際や壁際はもっと冷えています

北側の部屋、窓際、壁際のベッド、クローゼット奥。

そこだけ湿度100%の世界になることがあります。

そこに湿気大好きカビが出ます。

だから、温湿度計を部屋の中央に1個置くだけでは足りないことがあります。

現実的には難しいですけどね、、、

言いたいことは、湿気がたまりやすい場所を見るべきということです。

相対湿度と絶対湿度の違い

ここからさらに少しオタクな話をします。

でも、湿度対策を本気で考えるなら、この話は避けて通れません。

湿度には大きく分けて、

  • 相対湿度
  • 絶対湿度

があります。

温湿度計に表示される「70%」は、多くの場合、相対湿度です。

相対湿度とは?

相対湿度とは、簡単に言うと、

その温度の空気が持てる最大の水分量に対して、今どれくらい水分を含んでいるか

を%で表したものだと言われてます。

たとえば、湿度70%とは、その温度の空気が抱えられる水分量のうち、70%くらいまで水分が入っているという意味です。

ここで重要なのは、相対湿度は温度によって変わるということです。

同じ水分量でも、温度が上がると相対湿度は下がります。

逆に、温度が下がると相対湿度は上がります。

だから、冬の朝に窓際だけ結露します。

部屋の中央は湿度70%でも、窓際は冷えて相対湿度100%に近づくからです。

絶対湿度とは?

絶対湿度とは、空気中に実際どれくらい水分があるかを見る指標です。

日常的には、空気1㎥あたりに何gの水分があるか、つまりg/㎥で考えるとイメージしやすいです。(私はできません!)

たとえば、概算では以下のようになるみたいです。

温度・湿度絶対湿度の目安
22℃・50%約9.7g/㎥
22℃・60%約11.6g/㎥
22℃・70%約13.6g/㎥
25℃・60%約13.8g/㎥
28℃・60%約16.3g/㎥

ここで面白いのは、22℃・70%と25℃・60%は、空気中の水分量がかなり近いということです。

つまり、相対湿度だけ見ていると判断を間違えることがあります。

「外の湿度が80%だから換気しない方がいい」

これも半分正解で、半分危険となりそう。

外気温が低ければ、相対湿度80%でも、室内より絶対湿度が低いことになる。

逆に、外気温が高い日は、相対湿度60%でも空気中の水分量が多いことになる。

難しいですよね、、、

本気で湿気対策をするなら、相対湿度だけでなく、絶対湿度を見る。

この視点があると、換気のタイミングを間違えにくくなるかもしれません。

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湿気対策の本質は「吸わせる」ではなく「出す」

ここで一回、厳しいことを言います。

炭。

珪藻土。

重曹。

新聞紙。

除湿剤。

もちろん意味はあります。

でも、部屋全体の湿度70%超えを根本的に改善するには、正直弱いです。

なぜなら、湿気は毎日発生しているからです。

  • 人の呼吸
  • 寝汗
  • 料理
  • 入浴
  • 洗濯物
  • 観葉植物
  • 開けっぱなしの浴室
  • クローゼット内の衣類
  • 布団やマットレス

これらが水分を出し続けています。

そこに炭を置く。

珪藻土を置く。

もちろん局所的には意味があります。

でも、部屋全体の水分量に対しては小さかったりするわけなんですよ。

だから、湿気対策の本質はこれです。

湿気を吸わせることではなく、発生源を減らし、空気を動かし、外へ逃がすこと

ここを間違えると、湿気対策グッズだけが増えて、湿度は下がりません。

湿度レベル別|寝室の改善策

湿度40%未満:乾燥対策レベル

湿度40%未満は、湿気を取るより乾燥に注意したい状態です。

  • 喉が乾く
  • 鼻が痛い
  • 肌が乾燥する
  • 静電気が出る
  • 朝に咳が出る

この場合は加湿を検討してもいいです。

ただし、加湿しすぎて60%を超えると本末転倒です。

加湿器を使う場合も、温湿度計で確認しながら使ってください。

湿度40〜60%:理想域

寝室としてはかなり良い範囲です。

冬なら40〜50%。

梅雨や夏なら50〜60%。

このあたりを目指したいです。

ただし、部屋中央が55%でも、窓際・壁際・ベッド下・クローゼット奥は70%を超えていることがあります。

温湿度計は、できれば2個置くと見え方が変わります。

湿度60〜70%:黄色信号

ここからは対策を始めたいレベルです。

やることは、以下です。

  • 朝の換気
  • サーキュレーターで空気を動かす
  • クローゼットを開放する
  • 掛け布団をめくって乾かす
  • ベッド下の空気を動かす
  • 室内干しを寝室から離す
  • 浴室のドアを開けっぱなしにしない

この段階なら、生活習慣の見直しで改善できる可能性があります。

湿度70〜80%:赤信号

ここは本気で改善対象です。

特に、室温22℃で湿度70%超えなら、「暑いから湿度が高い」のではなく、空気が水分を抱え込んでいる状態です。

やることは、次の順番です。

  1. 24時間換気が動いているか確認する
  2. 換気口が閉じていないか確認する
  3. サーキュレーターを常時運転する
  4. 寝具を壁から離す
  5. ベッド下・クローゼット・窓際の湿度を測る
  6. 室内干しをやめる、または場所を変える
  7. 朝すぐ布団を整えず、湿気を逃がす
  8. 除湿剤は収納・押し入れ・靴箱など局所に使う

このレベルになると、炭や珪藻土だけでは弱いです。

補助にはなります。

でも主役ではありません。

湿度80%以上:緊急改善レベル

湿度80%以上は、かなり注意が必要です。

  • 窓の結露
  • 壁紙の浮き
  • カビ臭
  • 押し入れの湿気
  • マットレス裏の黒ずみ
  • 布団が重い
  • 木部の変色

このあたりがあるなら、寝具だけでなく住宅側の問題も考えます。

  • 雨漏り
  • 壁内結露
  • 換気設備の不具合
  • 屋根裏換気の弱さ
  • 配管まわりの水漏れ
  • 断熱不足

ここは根性論ではありません。

環境評価です。

眠れない理由を、本人の努力不足にしてはいけません。サプリとか、生活習慣だけでは解決できません。

部屋の環境が眠りを邪魔していることもあります。

除湿機以外でできる湿気対策

「除湿機は使いたくない」

「まずは除湿機以外でやりたい」

そういう方に向けて、現実的な順番で紹介します。

1. サーキュレーター

まずはこれです。

実際に我が家もこれ。

湿気は、空気が止まる場所にたまります。

  • 部屋の角
  • ベッド下
  • クローゼット
  • 窓際
  • 壁際
  • 押し入れ

サーキュレーターは、湿気を消す道具ではありません。

でも、空気を動かすことで、湿気が局所にたまるのを防ぎます。

寝室なら、天井方向や壁方向に風を当てて、部屋全体の空気を回すのがおすすめです。

直接身体に風を当て続ける必要はありません。

2. 朝の寝具開放

起きたら、まず掛け布団をめくる。

枕を立てる。

マットレスや敷き布団の湿気を逃がす。

これだけでも違います。

我が家は朝起きたら子どもと一緒にこれします。

起床後すぐにベッドメイクするのは、湿度の高い部屋では逆効果になることがあります。

綺麗に整える前に、乾かす!!

順番が大事です。

3. すのこ・ベッドフレーム

床に布団を敷いている人は、湿気が逃げにくいです。

特にフローリング直敷き。

これは危ないですねぇ、、、。

床と布団の間に湿気がたまります。

湿度70%超えの部屋なら、すのこやベッドフレームで通気を作る価値があります。

ただし、すのこも万能ではありません。

すのこの下に空気が流れなければ、結局湿気ます。

だから、すのこ単体ではなく、すのこ+空気の流れで考えることが私のオススメです。

4. クローゼットを開ける

クローゼットは湿気の盲点です。

扉を閉めっぱなし。

服がぎゅうぎゅう。

壁際に接している。

これでは空気が動きません。

寝室の湿度が高いときは、クローゼットの中も高いことが多いです。

これぜひクローゼットの湿度測ってみてください。

1日数時間でも開ける。

サーキュレーターの風を入れる。

除湿剤はクローゼット内に置く。

クローゼット視点もありです。

5. 室内干しを寝室から離す

洗濯物は強烈な湿気発生源です。

寝室や寝室の近くで干すと、湿度は一気に上がります。

どうしても室内干しするなら、

  • 浴室乾燥を使う
  • 換気扇の近くで干す
  • サーキュレーターを併用する
  • エアコンの除湿を使う
  • 寝室から遠ざける

を考えてください。

寝る部屋と乾かす部屋を一緒にしない。

これはここまで読んでくださった方なら当然だと思われます。

6. 浴室と洗面所の湿気を閉じ込める

入浴後、浴室のドアを開けっぱなしにしていませんか?

それ、家全体に湿気を放流しています。

浴室換気扇を回すなら、ドアは基本閉める。

洗面所側に湿気を逃がさない。

浴室内で処理する!!

湿気は家の中を移動します。

寝室だけ対策しても、発生源が開放されていたら負けます。

7. 吸湿アイテムは局所で使う

炭、珪藻土、重曹、新聞紙、除湿剤。

これらは使い方を間違えなければ役に立ちます。

向いている場所は、以下です。

  • 靴箱
  • 押し入れ
  • クローゼット
  • 引き出し
  • ベッド下
  • 窓際
  • 収納ケース

逆に、6畳や8畳の部屋全体の湿度を下げる目的では弱いです。

湿気対策グッズは、部屋全体ではなく、湿気がたまりやすい局所に置く

ここを間違えないでください。

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改善策の優先順位を%で考える

厳密な実測データとしての割合ではありません。

ただ、睡眠環境改善の現場目線で優先順位をつけるなら、私はこう考えます。

対策改善貢献度の目安理由
換気・除湿運転・外へ逃がす35%水分そのものを外へ出す
湿気の発生源を減らす25%室内干し・浴室・人数・寝具の湿気を減らす
空気を動かす20%ベッド下・壁際・収納の湿気だまりを防ぐ
寝具の通気・素材改善15%寝床内気候を整える
炭・珪藻土・除湿剤5%局所対策として有効。ただし主役ではない

ここで言いたいのは、炭や珪藻土がダメという話ではありません。

順番です!

部屋全体が70%を超えているなら、まず空気と水分の流れを変える。そのうえで、局所に吸湿アイテムを置く。

これが本質かなと私は考えています。

戸建て2階で湿度70%超えの場合に見るべきポイント

例えば、戸建て2階で、室温22℃、湿度70%超え。

これは少し丁寧に見たい条件です。

2階は本来、1階より湿気が抜けやすいケースもあります。

それでも湿度が高いなら、以下を確認してください。

1. 24時間換気は動いているか?

まずここです。

スイッチが切れていないか。

換気口が閉じていないか。

フィルターが詰まっていないか。

最近の住宅は気密性が高いため、換気が止まると湿気が抜けにくくなります。

意外と、24時間換気が止まっている家はあります。

2. 北側の部屋ではないか?

北側の部屋は、壁面温度が下がりやすいです。

すると、相対湿度が上がり、結露やカビが出やすくなります。

部屋の中央より、窓際・壁際・クローゼット奥を測ってください。

部屋中央が70%なら、窓際はもっと高い可能性があります。

3. 寝具が壁に近すぎないか?

ベッドや布団を壁にぴったりつけると、壁との間に空気が流れません。

そこだけ湿度が上がります。

ベッドは壁から5〜10cmでも離す

できれば空気が通る余白を作る。

これだけでも変わることがあります。

4. 室内干しの湿気が2階に来ていないか?

階段や吹き抜け、廊下を通じて湿気は移動します。

室内干しが同じ階、または近い場所にあるなら要注意です。

洗濯物の湿気は、思っている以上に強烈です!

5. 屋根裏・天井裏の影響はないか?

戸建て2階では、屋根裏の熱や湿気の影響を受けることがあります。

  • 天井や壁にカビ臭さがある
  • 特定の部屋だけ湿度が高い
  • 雨の日の後に湿度が下がらない
  • 窓を開けても改善しにくい

こういう場合は、住宅側の問題も考えます。

寝具や生活習慣だけでは解決しないこともあります。

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睡眠と湿度の本質

睡眠学者のマシュー・ウォーカーは、睡眠の重要性を語る中で、睡眠を人間にとって極めて重要な生命活動として位置づけています。

また、睡眠医学の先駆者ウィリアム・デメントは、眠気を警報のようなものとして捉えました。

これは湿度そのものの言葉ではありません。

でも、睡眠を軽く扱ってはいけないという意味では、とても重要です。

私はここに、寝室環境も加えたいです。

眠れない。

朝だるい。

途中で目が覚める。

寝具が合わない気がする。

もちろん枕やマットレスの問題もあります。

でも、その前に、聞きますね。

その部屋、眠れる空気になっていますかー?

湿度70%超えの部屋で、寝具だけ変えても限界があります。

枕を変える前に、空気を変える。

マットレスを語る前に、湿気を抜く。

これは良い眠りのための大切なポイントです。

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まとめ|湿度70%超えの寝室は、まず改善対象

例えば、室温22℃で湿度70%超え。

これは「暑くないから大丈夫」ではありません。

睡眠環境として見ると、以下の問題が起こりやすくなります。

  • 汗が蒸発しにくい
  • 深部体温が下がりにくい
  • 寝具が湿気を抱えやすい
  • カビが出やすい
  • ダニが増えやすい
  • 窓際や壁際で結露しやすい
  • 朝のだるさにつながる可能性がある

理想は40〜60%。

少なくとも60%台前半まで落としたい。

70%を超えるなら、対策開始です。

やるべきことはシンプルです。

  • 湿気を吸わせる前に、湿気を出す
  • 空気を止めない
  • 寝具に湿気をためない
  • 湿気の発生源を減らす
  • 局所には除湿剤や炭などを使う
  • 湿度計は部屋中央だけでなく、窓際・壁際・ベッド下にも置く

湿度対策は、快適性の話だけではありません。

睡眠の土台です。

そして睡眠は、身体を回復させるための土台です。

寝室の湿度を整えることは、ただの住まいの工夫ではなく、毎日の回復力を守る健康投資です。

「最近、寝ても疲れが抜けない」

「枕が合わない気がする」

「朝起きても身体が重い」

そう感じているなら、まず寝室の温度と湿度を見てください。

睡眠は、気合いでは整いません。

環境から整える。

その第一歩の1つが、今回の主役「湿度」です。

「これ、自分だけじゃないかも」と感じたら、同じように悩んでいる人にもシェアしてあげてください。

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睡眠の質を高めるために知っておきたい公的エビデンス

睡眠の質は「なんとなく良い・悪い」で判断するものではなく、科学的にも明確な指標や推奨が存在します。

例えば、厚生労働省では生活習慣や環境が睡眠に与える影響について詳しく解説されており、日中の活動量や光の使い方、就寝前の行動が睡眠の質を左右することが示されています( 厚生労働省 睡眠対策ページ)。

また、最新の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、適切な睡眠時間や生活リズムの整え方が具体的に示されており、特にスマートフォンの使用や夜間の光環境が睡眠に大きな影響を与えることが明記されています( 睡眠ガイド2023(厚生労働省))。

さらに、国立精神・神経医療研究センターのガイドラインでは、不眠や日中の眠気といった睡眠障害のメカニズムや対処法についても詳しく解説されており、医学的な視点からも睡眠の重要性が示されています( 睡眠障害ガイドライン(NCNP))。

国際的にも、WHO(世界保健機関)は睡眠を健康の重要な要素と位置づけ、身体活動や生活習慣と並ぶ「健康の柱」として推奨しています( WHO 睡眠に関するガイドライン)。

このように、睡眠は個人の感覚だけでなく、国内外の研究や公的機関によってその重要性が裏付けられています。

だからこそ「なんとなく」ではなく、根拠に基づいた習慣づくりが重要になります。

参考文献・参考資料

  • 厚生労働省:建築物環境衛生管理基準
  • Arundel AV, Sterling EM, Biggin JH, Sterling TD. Indirect health effects of relative humidity in indoor environments. Environmental Health Perspectives. 1986.
  • EPA:A Brief Guide to Mold, Moisture and Your Home
  • 東京都アレルギー情報navi:室内環境対策・ダニ対策
  • Okamoto-Mizuno K, Mizuno K. Effects of thermal environment on sleep and circadian rhythm. Journal of Physiological Anthropology. 2012.
  • National Weather Service:Dew Point vs Humidity

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